ストーリー
神戸西元町にある鉄骨鉄筋コンクリート造マンション、ネオ・アージュ神戸元町の7階に事務所を構えるジョン・ドゥは、神戸市内のシャッター街化した商店街や小売市場を再生して欲しいと頼まれる。相棒のジェーン、そして謎の受付ジョアンと共に調査を進める中、その背景には店主の高齢化問題や後継者不足、大型商業施設の台頭や電子商店街(インターネットショッピング)の利用者増などが絡んでいることを突き止める。 下町をこよなく愛するジョンは、この依頼を他人事と思えず、周囲の協力を得て調査を続けるが、そんなジョンの実に危険が忍び寄る。
本当の敵は味方のフリをしてやってくる。誰だって自分を受け入れてくれる人間に心を許したくなる。フレネミーは、そんな人間の脆さに付け込んで謀を巡らすのだ。
混沌としたこの世界で誰かが声を上げ、立ち上がろうとする。それは世を照らす希望の光のように思えるが、その崇高な理念はやがて利権や民意に押しつぶされてゆく。
軽やかに謳われる愛と夢。飾られた言葉の裏に潜む、誰かのための権益。怒りさえも湧きあがらない疲弊した心。本当の郷土愛はどこにあるのか。
フィクサーはいつも身近なところで笑っている。最初からこうなることを知っていたかのように。奴はただ、意のままに操れる何かを欲しているだけだ。
事件簿
